案ずるより耕すが易し。

またずいぶん日誌をサボりました。
新しい畑の準備、秋ものの種まきなどを進めています。
自分の作物だけで何とか野菜セットらしきものが揃うようになりました。
しかし、出荷し続ける(野菜の数量を確保する)は相当タイヘンだと改めて感じました。
排水が悪くて諦めていたジャガイモ用の畑を思い切って耕運したら、思った以上にフカフカの良い土になっており、ほっと一安心。
「案ずるより耕すが易し」な一週間になりました。

◆9月7日(土) 曇り  6時  最低気温18.3℃

まずブログの更新、メールなど事務処理。
気温が上がってから、気合を入れて新しい畑の耕運に取り掛かる。
まだ完全に土が乾いていないので慎重にトラクターを走らせる。
やはりというか、当たり前なのだが、降り続いた雨はまだ引いておらず、まるで粘土のようにトラクターの羽で土を練り込んでしまった。
この様子では当面、ジャガイモは植えられない。
わかってはいたが、かなりガッカリして落ち込む。

キャベツの畑もずいぶん水が溜まっているので鋤簾で溝を拡幅する。
手作業なのでかなりシンドイ。

続いて「セット玉ねぎ」の定植。
「セット玉ねぎ」は真冬に収穫できる玉ねぎで、最近少し流行っているそう。
8月30日を中心として前後4日間が植え時という気難しさだが、畝の準備が間に合わなかったので本日の作業となった。
170株を浅く植え込む。

Exif_JPEG_PICTURE

夕方、開墾していた荒地を思い切ってトラクターで耕運してみる。
ここはクズやフジが蔓延っていたので、草刈り機で切り開いたところ。
地面に蔓が生き残っているので、トラクターで土ごと切断してみた。
しかし土中に大きな石が大量に埋まっていたらしく、ガタガタと恐ろしい音を立ててトラクターが止まってしまったので諦める。
ここにはトマト用のビニールハウスを設置しようと考えていたので、困ったことになった。
別の土地を探すか、人力で石を取り除くか、また考えることにしよう。

大雨になったので作業を止めて、風呂に入る。
17時台の高速バスで妻とともに広島市内へ。
和歌山の友人夫婦、広島の友人らと鉄板焼きで乾杯。
深夜の山陽本線で八本松駅に戻り、タクシーで帰宅。
お金は掛かるが、夕方から広島で飲んで帰って来れるのが志和の良いところでもある。


◆9月8日(日)曇り 6時30分 気温は記録忘れ

ネットで調べ物。
大風で倒れたシカクマメの支柱を直したり、ニンジンを間引いたり。
これで本日の農作業はお終い。

妻とともに車で広島市内の室内プール、ビッグウェーブに向かう。
友人の息子が参加する日本学生選手権水泳競技大会(通称インカレ)の観戦。
私も友人も高校、大学と競泳を続けてきた仲間。
友人の息子、山本耕平君は、鹿屋体育大学の4回生で最後のインカレになる。

この日、惜しくも自己ベストに届かなかったが、並み居るライバルに大差を付けて1500自由形決勝でみごと優勝。
つまり日本一速い大学の水泳選手となった。
あまりのカッコよさに感動して涙が止まらなかった。
ちなみに先日行われた東京国体でも彼は成年男子400m自由形で堂々3位入賞している。
大学卒業後も水泳を続けるそうなので、見かけたら是非応援して欲しい。

久しぶりに競泳大会を観戦し、大学生のエネルギーに圧倒され、気分良く志和に帰る。

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE

Exif_JPEG_PICTURE
◆9月9日(月) 晴れ 6時30分~
最低気温18.3℃ 最高気温33.1℃

ニンジンの間引き、エダマメの草取り、キャベツ畑の草取りなど。
空芯菜を収穫し、「JAとなりの農家 西条店」に少量を出荷。
帰りにホームセンターで消耗品類を購入。

午後からエダマメ畑の草取りの続き。
収穫の終わったピーマンやマメ類を片付けて、堆肥を撒いて管理機で耕運。次作に備える。
新しい畑での排水溝掘りなど。

夕方、いつもお世話になっているご近所の方から草刈り機をいただく。
農協で購入した高級機だが古くなって調子が悪いので更新したとのこと。
まだまだ現役で使えるので、ありがたく頂戴した。


◆9月10日(火) 霧のち晴れ 6時30分~
最低気温17.3℃ 最高気温30.7℃

この日からワークシェアを開始した。

ご近所の有機農家「どじょうや」さんは、私と同じで奥様が働きに出て、農作業は一人で行っている。
以前から「ひとり農業」の苦しさ、効率の悪さを共感していたので、週に3時間ずつ労働を共有(ワークシェア)をすることに。
この日は朝7時30分から「どじょうや」さんのビニールハウスでトマトの片付け。
終わった野菜の片付けは、前向きな作業とは言い難く、一人だとどうしても億劫になりがち。
二人で作業すると、話をしながら、ときに競争しながら、なんとか終わるものである。
午前中いっぱいでトマトの片付けが終了。

午後からは七三農園に出向いてもらい、エダマメの草取り、土寄せ、新しい畑の溝づくりなどを手伝っていただく。
これらも一人では気が滅入るし、なかなか進まない作業だが、二人になると一気に進むのでありがたい。
17時30分にワークシェアを終了し、その後は一人で畦の草刈りなど。
19時には暗くなって終了した。


◆9月11日(水) 曇り 6時~

朝いちでニンジン畑と苗の水遣り。
本日は協働センターの仕事日。ちゃんと貢献しなければ。
仕事が終わったあと、元上司と夜の西条で打ち合わせを兼ねた飲み。


◆9月12日(木) 晴れ 6時30分~
最低気温21.5℃ 最高気温33.1℃

朝から暑さで目が覚める。
まずはニンジンの間引き。
空芯菜、ピーマンを収穫し、少量をJAに出荷。
帰りにホームセンターで消耗品類を購入。

月に2回ほど大先輩「むささび農園」さんで若手有機農家が集まる昼食会があるのだが、この日は七三農園にて出張昼食会。
「むささび農園」のご夫妻が、「ひなた農園」さん、「どじょうや」さん、そして私の質問に答えてくださる。
昼食後は七三農園の畑を見てもらい、いろいろアドバイスを受ける。
一人で悩んでいると仕事が進まないが、みなさんに意見をもらうと出来る気になってくるから不思議だ。
近くに有機農家が多いのが志和町の魅力の一つである。

Exif_JPEG_PICTURE

午後からは虫除けネットの直し、支柱の直しなどを行い、本日は早めに終了。


◆9月13日(金) 晴れ 6時~

この日は自然保護ボランティアの事務仕事。
朝から世羅町と大和町に出向き、事務局長と一緒に銀行口座の開設やお金の管理。
任意団体の口座開設や事務所の変更手続きに手間取る。
あとは事務局長一人にお任せして家に戻る。

その足で尾道市御調町の種苗店に行き、ジャガイモ、ハクサイ、ニンジンなどの種を購入。
志和に戻ってさらにジャガイモを追加購入。

夕方からジャガイモの前処理(縦半分に切断、灰を塗して干す)、トラクターで畝作りなど。
排水が悪くて半分諦めていたジャガイモ用の畑は、思った以上にフカフカの良い土になっていた。
切断したジャガイモが乾いたら植えてみよう。


◆9月14日(土) 霧のち晴れ 6時30分~
最低気温20.2℃、最高気温33.3℃

苗の水遣り、キュウリの整枝と誘引、玉ねぎ(極早生)の種まきなど。
作業がひと段落したので、近所の「立本醤油」に買い物。
ここは100年以上続く醤油屋さんで、良質の井戸水、県内産大豆と小麦、国内産大豆と小麦を使ったこだわりの醤油を作っている。
醤油、だし醤油、ぽんずを購入。もしかして醤油滓を譲ってもらえないか聞いてみたが、残念ながらすでに行き先が決まっているそう。
ごく近所にあるこだわり醤油屋さんの醤油滓を堆肥として使えたら、循環型農業の理想に近づけるのだが。

Exif_JPEG_PICTURE

 

午後からも「玉ねぎ」「ニンジン」の種まき、葉物の除草など。

Exif_JPEG_PICTURE

暗くなってから初の野菜セットづくり。
自家製の野菜だけでようやくこの程度の野菜セットが作れるようになった。もう少し、赤や黄色の野菜が欲しいところ。
年がら年中、野菜セットを出荷し続けるという大変さを改めて実感する。
明日、妻が女子サッカー関係者に「無料お試しセット」として配る予定。


Exif_JPEG_PICTURE

夜は地域の集まり。秋祭りの出し物などを話し合う。


◆9月15日(日) 曇りのち雨 6時~
最低気温21.2℃、最高気温25.3℃

ニンジン畝、苗に水遣り。
水遣りした直後にザーっと雨になってガッカリ。

Exif_JPEG_PICTURE

本日は北広島町の霧ヶ谷湿原で「NPO西中国山地自然史研究会」主催の生きもの観察会。
植物の講師2人、昆虫の講師2人の豪華な体制。
講師の一人はいつもお世話になっている大学の先輩。
朝からお宅に伺い、先輩の車に同乗して情報交換しながら北広島に向かう。
元同業なので仕事の話や「半沢直樹」ネタで盛り上がる。

観察会は、動物、植物の専門家がそれぞれの視点で講釈。
普通は「昆虫観察会」や「植物観察会」など、専門性は高いが切り口が単調なのだが、講師をクロスさせることで生きものどうしの関係性が見えてくるという仕組み。
講師スタッフ含めて13人と少人数だったが、中身の濃い観察会になった。

Exif_JPEG_PICTURE

帰りに広島市内の妻の実家に寄り、夏に仕込んであった「ぼかし肥料」を受け取り。
米ぬか、糖蜜、カニ殻、魚粉、油粕、菌類などを混ぜて約2カ月間にわたり嫌気発酵させたもの。
畑に施すと美味しい野菜ができる。非常に楽しみなのだ。
志和に戻り、畑の見回りなどをして仕事は終了。空には見事な虹が出ていた。

Exif_JPEG_PICTURE

日曜日は待ちに待った「半沢直樹」の日。もう「水戸黄門」並みに安心して見られる番組になった。

第8話では金融庁模擬検査を見事な「はったり」で乗り切った。
この回では、サラリーマンには時に思い切った「はったり」が必要になるということがキモだろう。

本日、第9話のキモは「同期の大切さ」。ただし、いつも仲良くしておけということではない。
私の経験上、30代、40代の中堅サラリーマンの多くは上役同士の不仲やつまらない内部抗争に起因する不合理に泣かされることが多い。
そして「自分だけは、こんな上役になるまい」と考える。
しかし、いつの間にか、しかも上役よりも若いうちから同期どうしが反目し、互いに理解できていないということに陥る。
なので今回は「いつか自分たちもこうなる」ということを覚悟せよ、というのがメッセージではなかろうか。
来週、いよいよ最終回なのだ。