台風18号のつめ跡(1/2)。

台風18号は9月17日(日)の午前11時ごろ鹿児島県に上陸、九州を横断し17時には高知県足摺岬に再上陸。
そのまま四国を横断し、22時には兵庫県から福井、石川、長野と日本海に抜け、18日(月)の午後には北海道に再上陸。
統計を開始した1951年以降初めて4島(九州・四国・本州・北海道)に上陸した台風となった。

17日(日)は、東広島市では午後から雨脚が強くなり、夕方には車の運転が怖くなるくらい風雨が強くなった。
この日は市民協働センターの勤務日(七三農園は仕事を掛け持ち)で、19時すぎに市役所を出て帰途に就き、20時ごろ帰着。
広島直撃かと思いきや、少しずつ南に逸れ、風雨は強いものの、この段階では思ったほどの被害にならないだろうと踏んで夕食を済ませる。
もちろん真っ暗闇の中、何か対策が取れるわけではない(危険すぎる)ので、ネットで進路を確認しながら寝ることにする。
深夜に風雨が最大になり、妻は何か大きな音を聴いたらしい。

翌18日(月)の朝は快晴。これぞ台風一過という感じ。
被害を確認しなければならないが、なかなか足が畑に向かない。
コーヒーを淹れてネットニュースを見て現実逃避する。

 

 

 

 

 

 

 

7時を過ぎて、ようやく外に出る。
育苗ハウスはまったくの無事。風対策として、アンカーを打って幅広テープで天井を押さえたのが効いたのかも。
ただし、納屋に隣接する外トイレは、まるごと倒れて育苗ハウスに迫っていた。
便器も外れてゴロンと転がっていた(^^;)。
トイレは電話ボックスくらいの大きさで、軽く150kgくらいはあるだろう。
もう少しずれていたら、育苗ハウスも大きな被害が出ていただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トマトハウスに行くと、天井のビニールは飛ばずに残っているが、骨格が変な感じに歪んでいる。
風でフレームごと持ち上げられて、耐えられずに数本が歪んだようだ。
被害は小さいが、一人で直すことを考えるとぐったりする。

 

 

 

 

 

 

 

トラクターなど機械類を収納しているビニールハウスは、内壁などが剥がれていたが、それほどひどい被害ではなかった。ラッキーである。

 

 

 

 

 

 

 

畑に行くと、葉物類はほぼ無事で胸をなで下ろす。
丹波の黒大豆は、若干倒れたものの、まあ大丈夫だろう。
里芋は大きな葉が千切れていたが、もう収穫に近いので問題ないだろう。
えごまは、多少倒れていたが、収穫にはほぼ問題はないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

その代わりにナス、甘長とうがらしはなぎ倒され、もうダメだろう。
モロッコいんげん、きゅうりは蔓と葉が千切れて傷だらけ。これは痛い。
ゴーヤは支柱ごと倒れていた。そろそろ収穫も終わりだが、端境期なだけに1品目でも痛手になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、実際の被害は、モロッコいんげん、きゅうり、黒紫大長なす、白なす、青なす、フィレンツェなす、伏見甘長とうがらし、フルーツパプリカ、ゴーヤくらい。

9月から10月初旬は大きな端境期で、夏野菜の残りと早生の葉物で乗り切ろうと計画していたが、夏野菜の残りがほぼダメになってしまったのが痛い。
宅配セット野菜では、少なくとも7~8品目を詰めたいので、1つでも欠けると痛手になる。

もっと大きな被害は、トラクターで整地していた畑がたっぷり水を含み、当分畝を立てられないこと。
このところの定期的な雨で、畝立てのチャンスを逃していたので、じゃがいも、キャベツ、ブロッコリーなどの定植が遅れに遅れていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

難しいのは、1週間のうち作業に当てられる日が限られていて、その日または前日に雨が降ってしまうとトラクターや管理機が使えず仕事が遅れることになる。
畑の土壌は粘土質で水捌けが悪く、湿った畑に機械を入れたら粘土のように練り固まってしまい、野菜の生育を著しく阻害してしまう。

ほとんど雨の降らなかった8月のうちにすべての畝を立ててしまっておけば問題なかったのだが、なかなか思う通りには行かない。
それでも隙間時間を作って畝を立て、透明マルチを張って太陽熱処理を済ませていた畝もあり、ここではすぐに種まきや定植が出来るのだ。
来年は、何としても畝立て機を買って、早め早めに仕事を済ませて置こうと誓う。

続く。