【お詫び】旬の野菜セットはさらに遅れます。

いつも野菜セットを購入してくださる皆様へ。

6月上旬の再開を目指していた「旬の野菜セット」販売ですが、さらに遅れます
春野菜を大きく失敗してしまったので、ナス、ピーマン、トマトなどの夏野菜が出来始めるまで品数を揃えることが出来そうにありません。
再開は7月中旬か、さらに遅れる可能性があります

誠に申し訳ありませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。

ご家庭まで直接配達している東広島市内のお客様は、5品程度が揃った時点でお届けしたいと考えています。

今現在は、春大根を「のん太の酒蔵」さんなどに少量出荷している状況です。
近々、サニーレタス、間引きニンジンも出荷予定です。

カラフルな春大根

ここから先は「言い訳」と「今の様子」です。

【なぜ野菜セットが再開できないのか?】

①玉ねぎ、スナップエンドウ、グリーンピース、そら豆の4品目が無い。
最初から4品目が無いのは大きな痛手です。
昨年末に良い苗を作っていたのに、なんと植え付けしなかった(出来なかった)ためです。
以前の記事に書きましたが、シカとイノシシに予定地を踏み荒らされ、何とか復旧したにも関わらず植え付けず、他の作業を優先してしまった。
また獣に荒らされるかも知れない」という恐怖から、植え付けを尻込みしてしまったのです。
ただし、この4品目をリカバーするために春大根と春ニンジン、ケール、キャベツには力を入れていました。

②カーリーケール、カーボロネロ、キャベツ、ブロッコリーの苗づくりに失敗した。
3月上旬から体調不良で20日間ほど動けず、播種が遅れました。
しかし下旬からしっかり種まきを開始し、途中まで順調に育っていたのに、何故か枯れてしまった。
枯れた理由は不明ですが、培養土の配合を変えた(もみ殻燻炭の量を増やした)ことが原因かも知れない。
昨年まで育苗に使っていた「ウーロン茶葉堆肥」が生産中止となり、代替品を探していたが手配が間に合わず、配合のバランスを崩してしまった。
結果的に、さらに5品目を失うことになってしまった。
カーリーケール(紫・緑)、レッドロシアンケール、カーボロネロ、ブロッコリー、美味しいキャベツが無いなんて考えられない!

③ハウス栽培がアヤシイ。
ハウス内は一見上手く行っているようにも見えますが、春菊の一部が枯れて量が少なくなった。
チンゲン菜は順調だが、ホウレンソウは微妙な感じ。
さらにツルなしインゲン豆も生育がまばら。
5月上旬の強烈な日差しで定植直後の葉が焼けてしまった
ハウス内の潅水方法と土壌有機物供給量の見直しが必要かも知れない。

【野菜セットの難しさが際立って来た】
年間を通して旬の野菜をお届けする「野菜セット」は有機農家の古典的・典型的な出荷方法で、私もこれに憧れて農家になった側面もあります。
しかし野菜セットを途切れさせず(七三農園はよく途切れますね)、品質の良い野菜をずっと出し続けるのは手間と技術が必要です。
また獣害や気候のトラブルがあった場合にリカバリーできるチカラ(能力と労力)も必要です。
七三農園は上記のようにミスやトラブルが重なり、上手くリカバリーも出来ず、見事にバランスを崩してしまった好例?になります。

2023年(地球沸騰時代)、2024年(地球蒸発時代?)と農家にとって厳しい年が続き、消費者も野菜値上げで厳しい年が続きます。
有機農家の仲間うちでは、「野菜セットを止める(またはこれ以上増やさない)」、「得意な品目だけに絞り込む」という声をよく聞くようになっています。
そんなときだからこそ「野菜セットを継続したい」「技術の向上と効率化で乗り切りたい」と考えています。

今年2月、シカが一晩中暴れて畑はメチャクチャに
ケール、ブロッコリー、キャベツなどの苗が途中で枯れてしまった(涙)
ハウス内の春菊やホウレンソウも一部枯れてしまった(涙)
ハウス内のツルなしインゲンの生育が揃わない(涙)

【今現在の様子】
上手く行っているものもあり、さらに失敗しているものもあり、いろいろです。

【水稲】
今年も「ゆめまつり」と「旭」の自然栽培(無施肥)、天日干し栽培を行います。
育苗は順調ですが、芽が出ていないパレットがありますね。
これは、播種前の苗床に十分な潅水を行わなかった(忘れちゃった)のだと思います。
そして今年は播種機をお借りしたので作業が早く進みましたが、パレット当たりの播種量が増えたため、全体ではパレット数が足りなくなりました。
最近は単純ミスが目立ちますね。
追加で播種を行ってリカバリーしています。
ミスの無いように落ち着かなければ。

稲苗は順調だが、少し失敗したのでリカバリー中です。

【その他の野菜】
里芋、ズッキーニ、空中栽培かぼちゃ、きゅうり、春大根、ニンジン、サニーレタス、春じゃがいも、長ネギ、モロヘイヤなどは順調です。
とくに昨年失敗した里芋、長ネギは力を入れており、順調ですが、その分だけ時間も掛かっています。

調子の悪かったトマト、ナス、ピーマン、甘長とうがらし、フルーツパプリカは回復して来ましたが、定植サイズに育つまで、まだ時間が掛かります。梅雨との兼ね合いで、どうなるか。

「瀬戸ふるさと農園」さんから良い種芋を分けて頂いた
春大根3種類とニンジンは良好だが、数は少ない
ズッキーニはいつもより多めで順調
キュウリ一番手をやっと定植
じゃがいもは緑肥大麦との間作で順調だが花芽がシカに喰われて対策が必要。

【苗は遅れども回復】
トマト3品種、ナス2品種、ピーマン、甘長とうがらし2品種の苗は、ちぢれていたがここまで回復した。
6月に定植し、7月中旬から収穫したい。

トマト3品種は定植を急ぐ
ナス2品種も回復したがまだ小さい
ピーマン、甘長とうがらしは、まだかなり小さくて心配
フルーツパプリカも回復したが、まだ小さい

【健康上の心配が少しある】
さて私は50代後半に差し掛かり、いわゆるアラ還という年齢になりました。
ヤル気があって基本は元気なのですが、3月に咳が止まらなくなり呼吸器内科で検査したところ、アレルギー体質に加えて慢性炎症が起きていることがわかりました。
呼気を検査すると「一酸化窒素」が非常に高く、慢性的な炎症で身体が常に「火事」を起こしている状態だと言われました。

そういえば、昨年夏ごろから「ヤル気があっても身体が動かない」とか「考えがまとまらず仕事がもたつく」「忘れ物が多い」といったことが頻発していました。妻とは「そういうお年頃だから」「車の運転には気を付けよう」とか話していましたが、もしかしたらその頃から炎症があったのかも。

顕著だったのは3月に「広島県有機農業研究会」の総会&講演会の段取りをしたのですが、ほぼルーチンのはずの準備が進まない打ち合わせの内容がまとまらない仕事の進め方がバラバラでいつにも増して遅い、といったことを経験したのです。
他にも書類や資料の作成にえらく時間が掛かったり約束をすっぽかしたりが頻発
農作業も同じで、ヤル気は有るのに身体がついて来ない、考えがまとまらない、忘れ物が多い、疲れが抜けない、などが今も続いています。

ちなみに慢性炎症と疲労との関係は以下のとおり

慢性炎症が続くと、疲労感が強くなったり、回復が遅れる。

免疫システムの持続的な活性化により、身体が常に「何かと戦っている」状態になり、エネルギーが消耗される。

IL-6やTNF-αなどの炎症性サイトカインが増え、「だるい」「やる気が出ない」「眠っても疲れが取れない」などの症状が出る。

炎症が続くと細胞レベルでのエネルギー産生が低下したり、ミトコンドリア機能が落ちたりするため、疲れやすくなる。

まさにそんな感じが続いていて、単に年を取っただけではなかったのだろうと思います。

花粉、黄砂、PM2.5も原因ですが、朝食を早く済ませるためのパン食、疲労回復に黒糖甘酒、小腹を満たすための甘い物などが血糖値を引き上げていたのでしょう。
今現在も投薬と検査は続いていますが、パン食を止め、酒量を減らし、糖質を減らして改善に努めています。


保育所に野菜苗を届けて園児と一緒に植えたり、体験農園の開園イベントで少しお話したり、農業に興味のある高校生とご家族とお話したり、面白い人が訪ねて来たりと楽しい日々が続いていますが、何といっても本業である有機農業にしっかりと向き合いたいと思います。