2017年8月の仕事など。

毎度のことながら、遅れに遅れて月報を書きます。

来年の仕事に活かしたり、新規就農の方の参考になれば良いなと思います。

一言でいえば「とても良い8月」でした。

 

 

 

 

 

 

 

夏以降は霧が良く発生する志和町です。
盆地地形で、寒暖差が大きく、地下水が良く、野菜作りにはとても適しています。
霧が出た日はたいてい快晴で、9時ごろから晴れ渡ってきます。

 

<気象> 晴天が続き、暑い暑い夏!
朝のうちは、22、23℃の涼しい日があったが、日中は暑い日が多くなる。
8月6日は島根県益田市で39.3℃を記録。この日、平和記念式典が行われた広島でもかなり暑い一日となった。
期間中の雨は4回だけ。降水量はかなり少ない。
畑はカラカラになるが、農作業は捗る。

<出荷> ~宅配セットは順調。飲食店は拡大できず~
宅配セットは増加し、品不足にもならず、まずまず順調だった。
飲食店様は、イタリアンを中心に軒数を増やしたいが、営業活動できず。
たいてい夜はぐったり疲れているので、なかなかレストラン廻りも出来ない。
量販店への卸は止まったままなので、全体の出荷量(額)はそれほど伸びていない。
作柄の安定化、作業の効率化を進め、もっと出荷に時間を掛けていきたい。
県内各地でマルシェが花盛りだが、イベント出店する時間が取れない。
声を掛けて頂いたイベントはすべてお断りした。これも今後の課題。

<農作業> ~夏野菜は順調だった。ただしナス、ピーマン以外~
トマトは順調で、例年8月上旬で終了だが、今年は中旬までしっかり採れた。
有機研の大先輩からアドバイスを頂き、来年はもっと長期間採れる栽培に出来ると思う。
夏の葉物、モロヘイヤとツルムラサキは順調。空心菜はシカに喰われて不調だった。
その他、遅蒔きのフィレンツェなすもまずまず順調。

シカの被害が出始め、丹波の黒大豆が喰われる。簡易な柵により被害を止める。

ナス、ピーマン類はやや不調。
ナスはまだ誘引・制枝方法を確定しておらず、迷っているうちに伸び放題になる。
また出荷日が少ない(週2回+α)なので、ナスは取り遅れになりがち。
来年はさらに本数を減らして、より確実な管理をしたい。

食用ほおずき、ピーマン2品種、フルーツパプリカ、万願寺とうがらし、伏見甘長とうがらしは、8月中旬には元気をなくして一部は枯れる。
良い苗が出来ても、定植後の低肥料で葉の展開が遅く、強烈な暑さにより浅根が焼けたのではないかと思う。
来年は、もっと深く根を張らせるための溝施肥、シルバーマルチ、敷き藁、適切な施肥で乗り切りたい。

 

 

 

 

 

 

 

植えて3年目のミョウガが採れはじめるが、茎をかき分けて収穫するのが面倒で、なかなか出荷に繋がらず。惜しいことです。
ほんの数十株のことなので、少し頑張れば出来そうなものだが、それだけ出荷に掛ける力・根性・時間が無いということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恒例のカボチャ空中栽培は順調。
韓国かぼちゃ、マッチャンも良く採れた。
来年は、マッチャンをずらし蒔きして、長く採れるようにしてみよう。

お盆は疲れが溜まるころで、かなりグッタリしてしまう。
晴れているので仕事はしたいが、我慢して機械のメンテナンスなど。
うちで一番良く働く6.2馬力の管理機はオイル交換。オイルは真っ黒だった。
ハンマーナイフモアの替え刃をネットで購入し、すべて交換。
ネジが潰れていてヒヤヒヤするが、だいたい2時間で完了。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴れている間に6月に収穫した玉ねぎマルチの片付けなど。
炎天下にこの作業はシンドイが、早くしなければ9月からの種まきに間に合わない。
ここで一つ大きな反省。
メヒシバなどの夏草を8月まで放置すると非常に厄介。抜けにくいし、茎が硬く、鋤き込み分解も困難。

 

 

 

 

 

 

 

マルチの片付けは遅れたとしても、刈り払い機で刈るか、管理機の処理しておかないと後で困る。
9月からは一気に秋冬野菜の種まきが始まるので、しっかり分解されるよう早めの処理を行うことが大切。
今年は炎天下に抜いたメヒシバを集めて焼いて処分したが、労力が掛かり本当に大変だった。

8月中旬から露地のたね蒔き、ハウス内での育苗がスタート。
育苗ハウスにも遮光ネットを張る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月下旬、広島文教女子大学、人間栄養学科、有機野菜チームの面々が来園し、野菜中の硝酸態窒素含有量の調査。
七三農園の野菜と市販の野菜の比較を行う。
野菜の硝酸態窒素量は施肥に由来し、多すぎると食味をえぐみが出て損なうらしい。
ただし私は、それが明記された根拠(論文)を把握していないので勉強が必要。
食味云々よりも、多施肥が野菜を肥満させ、害虫に攻撃される要因になると考えている。
これも確たる根拠論文を把握していないが、小施肥による栽培がグルコシノートを増やし、病害虫の攻撃を防ぐとの論文あり。

いつも参考にしているサイト【中西道徳の環境保全型農業レポート】
http://lib.ruralnet.or.jp/nisio/?p=3615。

 

8月22日、遅れに遅れて、太陽熱処理を行う。
これは、施肥し、形状を整えた畝に透明マルチを敷き、太陽熱で地温50℃以上を継続させ、地表付近の雑草種子を不活性化するもの。
だいたい2週間以上の実施で効果が出ます(有効積算温度1,000日℃らしい)。
これでニンジンだけでなく、葉物、大根など9月以降の種蒔きにも対応できた。
畝立てを小さな管理機だけで行うため、非常に時間が掛かってしまうのである。
来年、マルチャーという機械を買えば、ずいぶん早く楽になるはず。悩む。

 

 

 

 

 

 

 

8月24日、残暑の最中、ビニールハウスの新設に着手。
一人では不可能なので、ハウス屋さん2人、先輩農家はなあふさんから3人の助っ人をお願いして丸1日で骨組みだけ完成。
感謝感激。ただし、その後いっさい進んでいない(^^;)。

 

 

 

 

 

 

 

8月25日、これも遅れて緑肥セスバニアをハンマーナイフで砕き、トラクターで鋤き込み。
この緑肥のおかげで、重くて水を持ちすぎる粘土質だった土壌が相当フカフカに改善される。
どの畑も2年に1回は必ず緑肥(セスバニアまたはヘアリーベッチ+えんばく)を入れるようにしている。

 

 

 

 

 

 

 

また詳しく書きたいが、広島文教女子大学との協働調査で、緑肥とぼかし肥料により土壌の物理性と生物性が相当改善されていることが判明。
SOFIX土壌肥沃度分析で「特A」の評価を得ることができた(全圃場ではなく、一部ですが)。

8月26日、広島県有機農業研究会の現地見学会と交流会に参加。
忙しくても、外に出れば発見や交流が生まれる。

8月は夏野菜の管理、春夏の片付け、秋の準備と、一年でいちばん忙しい時期になる。
今年は晴天続きで、かなり暑かったけど、作業が捗ったので本当に良い8月でした。

◆種まき
8/5
平鞘いんげん マンズナル(ポット)
丸鞘いんげん サクサク王子ネオ(ポット)
わさび菜(セルトレー)
コーラルリーフ(セルトレー)
8/14
紫大根
紅くるり大根
黒丸大根
葉だいこん
サラダ大根
8/15
ロメインレタス
茎ブロッコリー
ラシネートケール
パープルスプラウティング(不調)
てごろ菜
サラダキャベツ
カリーノケールミスタ
永徳かんらん(不調)
8/17
チンゲンサイ
わさび菜
コーラルリーフ
8/19
サニーレタス
ラディッキオロッソ
8/26
茎ブロッコリー
パープルスプラウティング(不調)
ラシネートケール
芽キャベツ
てごろ菜
ロメインレタス
キャベツ(サラダキャベツ、春喜、湖水、彩音)
美味タス
島ちしゃ菜
8/31
にんじん金美EX

 

<その他> 「農」以外の仕事は控えめに。。。
七三農園は「7割が農業」「3割は環境の仕事」の意味。
複数の自然保護関係の活動が詰まっているが、8月は控えめにしました。

 

 

 

 

 

 

 

8月3日、絶滅危惧のチョウを守る、ヒョウモンモドキ保全地域協議会の現地研修に出席。関係者のみなさまご苦労様でした。
17日、先輩農家はなあふにて田んぼの生きもの調査協力。
18日、ヒョウモンモドキ保護の会事務局会出席(夜だけ)。
31日、ヒョウモンモドキ保護の会会計監査(夜だけ)。
その他、市民協働センターに6日間出勤。

仕事ではないが、
8月5日、松江で島大水泳部OB会、12日は地域の夏祭りで屋台担当、20日実家で法事。

北朝鮮の飛翔体が北日本高空を通過。自衛隊PAC3配備。
ミサイル着弾時の訓練が一部の県で行われる。物陰に隠れる、頭を守り、耳と目を塞ぐなど。
そもそも論が出来ていないが、原発を狙われたらどう対応するのか?
戦争は大きな犠牲と莫大な資金、敗戦時の処分など、とうてい先進国には出来ないこと。
北朝鮮有事は安倍政権に利用されているとしか思えない。

森友学園、加計学園の疑獄に説明なし。
自民党内でもっとましなリーダーが現れないのが不思議。

政治家・官僚の腐敗が著しいが、あまりに多くてその発言や行動の記憶が維持できない。
昔、父親がやっていたように、新聞(中国新聞)の切り抜きでもしようかなと思う。

~以上